ポートメッセなごやで開催されたエクステリア&ガーデンフェアの報告。
今回は第7弾ということで、変わり種のフェンス2種類のご紹介になります。
まずはこちら。
擬木素材の雄、タカショーさんのテキスタイルフェンス。
アルミのフレームにキャンバス生地のフェンス。
良いセンスしてます。自宅というより別荘やカフェのテラス席が似合いますね。
キャンバス生地が既に柔らかい印象なので、植栽と合わせるよりもデッキ上のフェンスとか、コンクリート土間の終わりとか、固い物に合うかなーと感じました。
何となくイメージだと、キャンバス生地は紫外線劣化が早そうだな・・・とか湿気でカビて見た目も悪化しそうだな・・・とか、ネガティブな感想を抱きましたが、メーカーによる説明では「生地には日光による色褪せや劣化に強いアクリル原着糸を採用」(はっ水性抜群!)(汚れも付着しにくい!)とありますから、研究はシッカリ重ねての発売だろうと思います。
技術の進歩で、今まで使えなかった素材が使えるようになるというのは、デザインの幅も広がって嬉しいですよね。
次にご紹介するのは、タカショーさんのお家芸、擬木を使ったフェンスです。
といっても、アルミ素材にラッピング印刷をするタカショーさんお得意の工法ではなく、着色した樹脂を木板型にした、擬木フェンスです。
割と昔からある素材でして、私もよく使っていました。(あまり良い思い出はありませんが・・・)見た目と質感は、昔に比べて随分本物に寄ってきていますし、カラーバリエーションも増えています。
・・・
先ほどサラッとあまりいい思い出が無いと申しましたが、それが何なのか?ここで発表します。
それは、この樹脂素材の伸縮率の高さです。
暑い時は伸び、寒い時は縮む。
この原理は承知していたのですが、その伸縮の幅がハンパ無かった・・・
ビス止めでは割れてしまうので、私がかつて使った商品は、下穴を開けてボルトワッシャで締めるような構造を採用していたのですが、その伸縮性の高さから見事に割れてしまった・・・
あまりお見せしたくないのですが割れてしまった現場の写真です。
痛恨事でした。お施主さんにもご迷惑をおかけしました。
そもそも、幅60ミリの柱を30ミリづつ分け合って、板端から20ミリ余裕を取って下穴を開けても、(あくまでこのメーカーの樹脂板が、ですが)樹脂板の特性上、同じ条件下にあったものが8ミリ縮んでいたり、13ミリ伸びていたりしたら、、、まあ割れますよね。
あの頃は、新素材すぎて誰も分からなかったのかもしれません。
当社は施主に対して責任を持ってシッカリ作り直させて頂きました。
あれから幾年月・・・・・
会場で見た樹脂板フェンスはこのように進化していました。
そもそも樹脂板に穴を開けない工法!
膝を打ちました。これなら伸縮差21ミリあっても、割れる下穴がそもそも無い。
あの頃辛い思いをした施工業者の皆さん、朗報です。
私も、あの件以来封印していた樹脂板フェンスを再度設計に採用してみようかな?と感じました。
最近では、この樹脂板に直接穴を開けない工法のフェンスも増えていますので、もし採用される場合は、確認されると良いと思います。
次回のエクステリア&ガーデンフェア報告も、どうぞお楽しみに。まだお伝えしきれていない魅力的な出会いが、きっと皆さんを待っています。
※樹脂板が割れた原因を話しているのに「それは水掛け論なので回答しません」と営業マンが答えたメーカーがどこだったか知りたい方は、メールください(笑)