ポートメッセなごやで開催されたエクステリア&ガーデンフェアの報告。今回のフェアで特に目を引いたのは、各メーカーがこぞって展示していた、あの商品です。
そう、それは宅配ボックス付きのポスト、いわゆる機能門柱でした。
そもそも機能門柱とは、表札、インターフォン、ポスト、玄関前照明などが一体化している商品のことを指します。
この機能門柱が出始めてから、もう20年ほど経つでしょうか。最近では、宅配ボックスも装備されたものが主流になりつつあります。
フェアで展示されていた宅配ボックス付き機能門柱は、どれもボックス内が非常に大容量になっており、メルカリなどで購入した比較的大きな荷物でも問題なく格納できるようになっていました。
セキュリティ面においても各社工夫を凝らしており、最近では厳重な二枚扉になっているものが多く見られました。
これにより、大きな荷物を入れることも可能になり、セキュリティも高めるという、現代のユーザーの要望に応える形となっています。
上の投入口は従来通りの郵便受けとして機能し、下の投入口は宅配物用となっており、青くなっている部分を開けると大きく開いて荷物を置くことができます。そして、扉を閉めた瞬間には鍵も閉まるという、まるでホテルのオートロックのような仕様になっているのが特徴的でした。
これは私の個人的な推察ですが、宅配ボックス付き機能門柱は、この形状がデザイン性と実用性を兼ね備えた、ほぼ完成形に達しているのではないかと感じました。
というのも、展示会に出展していた各社のブースで、この宅配ボックス付き機能門柱を扱っているメーカーが出しているものは、全てと言っても過言ではないほど、この形状をしていたからです。
良く言えば、もはや外れの無い完成形、最終形態と言えるでしょう。
しかし、悪く言えば、どこも同じようなデザインになってしまっているとも言えます。
各社、ユーザーの声に耳を傾け、競合の商品を徹底的に研究した結果、このような形に決定したのでしょう。
今後は、安全性や表札、照明、色味やラッピングなどで個性を出していくのか、あるいは価格勝負に打って出るのか、いずれにしても、各社非常に難しいステージに入っているのだと思います。
しかしながら、宅配ドライバーの不足から始まった再配達問題まで、様々な問題が山積しているラストワンマイル問題に対して、エクステリア側で問題解決につながるような画期的な商品・デザインが出てくることを、私は切に願っています。
今回のフェアを通して、エクステリア業界の現状と未来について深く考える良い機会となりました。
それでは次回をお楽しみに。