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有限会社舩越造園

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施工事例(進捗状況)

造園辞典コラムの記事

雑木の庭:自然との共存、豊かな多様性の庭園

序章:雑木の庭が紡ぐ自然の詩

雑木の庭は、様々な木々が自然に織り成す美しい庭園のスタイルです。この記事では、雑木の庭の魅力や特徴、デザインのアイデア、そして庭づくりの楽しさについて詳しく解説していきます。

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第1章:雑木の庭の基本

1.1 自然のリズム
雑木の庭では、さまざまな木々が共存し、自然なリズムを奏でます。自然なリズムというのは抽象的なので具体的な言葉で表現すると、フラクタルなフォルムを1/fゆらぎに崩した幹と枝、という事でしょうか?(きっと違うかも?)

樹種ごとの個性や生態が異なるため、四季折々の変化を感じることができます。木々が共に育ち、季節ごとに移り変わる風景は、庭に生命の息吹を与えます。

1.2 種類豊富な樹木
雑木の庭では、さまざまな樹木を組み合わせることができます。落葉樹、常緑樹、針葉樹など、それぞれが異なる特徴を持つ樹木を配置することで、庭に多様性を与えます。また、季節によって変わる花や実も楽しむポイントです。

第2章:雑木の庭の特徴

2.1 自然な風合い
雑木の庭は、自然な風合いが魅力の一つです。樹木が自然に生長し、風に揺れる様子は、人工的な庭園にはない自然な美しさを感じさせます。木々の樹形や葉の形、幹の模様なども魅力で、自然を凝縮した景を庭に奏でます。

2.2 生態系の形成
異なる種類の木々が共存する雑木の庭は、小さな生態系を形成します。鳥や昆虫、植物が庭に訪れ、生態系が営まれる様子は、庭に活気と生命力を与えます。これは庭を通じて自然との共存を感じる素晴らしい体験となります。

ビオトープというと、学術的で敷居が高い印象ですが、雑木の庭に集まる様々な生物が、そこに生態系を作るのを見守るのであれば、難しいことは何一つありません。

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第3章:雑木の庭のデザインのヒント

3.1 形状と配置
雑木の庭のデザインでは、樹木の形状や配置が重要です。異なる高さや形状の木々を組み合わせ、庭に奥行きと立体感をもたらしましょう。具体的には同じ高さのものを並べない、同じ系統(落葉、常緑、針葉)のものを並べない、直線的に3本以上並べないなどに留意しましょう。

また、開けた空間と影のバランスを考え、日陰や日当たりの工夫も大切です。

3.2 季節感の演出
雑木の庭は四季折々の美しさを楽しむことができます。春には花が咲き、夏には緑が濃くなり、秋には紅葉が庭を彩ります。冬の葉の無い時期も、春の到来を待つ我慢強さという意味では趣があると思いませんか?

季節感を大切にし、庭の中に季節ごとの楽しみを取り入れましょう。

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第4章:庭づくりのアイデア

4.1 ナチュラルパスの設置
雑木の庭には、自然な通り道を作ることで、庭を散策する楽しみが広がります。あまりキレイに舗装されていない、レンガを荒く並べた道、土を締め固めてけもの道、表現はそれぞれですが、小道や散歩路を樹木に囲まれた風景に誘導し、庭の奥深さを感じさせることができます

4.2 バードウォッチングスポット
樹木が豊富な雑木の庭は、鳥たちの生息地となります。鳥の巣箱や給餌器を設置し、庭でバードウォッチングを楽しむことができます。そこまで大げさではなくても、例えば食べかけのみかんを少し切って梅の枝などに差しておけば、メジロなどがやって来てついばむところを見る事ができるでしょう。注意深く観察していれば、様々な鳥たちが訪れ、庭に活気をもたらします。

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結び:雑木の庭で息づく多様性と調和

雑木の庭は、多様な樹木が共存し、自然の中で調和を奏でる美しい庭園です。異なる木々が共に生きる様子や四季折々の変化が、庭に新たな息吹を与えます。雑木の庭で、多様性と自然の美しさを感じ、日常の中で癒しの空間を築いてみましょう。

ただ、なかなか自分では想像する事ができない・・・アイディアがまとめられない・・・という方は、遠慮なくプロにご相談ください。

砂と石の調和、穏やかな美:ドライガーデンの奥深い魅力

序章:ドライガーデンの静謐な美

ドライガーデンは、砂と石を主役にした庭園デザインで、その独特の美しさが近年注目を集めています。この記事では、ドライガーデンの魅力や特徴、デザインの要点、そして庭づくりのアイデアについて詳しく解説します。

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第1章:ドライガーデンの基本

1.1 砂と石の調和
ドライガーデンは、砂や砂利、石などを主要素に使った庭園です。また、サボテンに代表される多肉植物を使う事も特徴です。

これらの素材を組み合わせることで、荒々しい大地のエネルギーと独特なフォルムを持つ多肉植物とが共鳴し合い、庭に独自のアートを生み出すのです。

1.2 メンテナンスの手軽さ
一般の庭園に比べ、ドライガーデンはメンテナンスが手軽であるという利点があります。草花や樹木の手入れに時間を費やすことなく、砂と石を中心に据えた庭で自然の荒々しさと美しさを楽しむことができます。

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第2章:ドライガーデンの特徴

2.1 石の配置と種類
ドライガーデンにおいて、石は非常に重要な要素です。異なる形状や色合いの石を巧みに配置することで、力強い大地を表現することができます。大小様々な石を組み合わせ、調和のとれたデザインを構築しましょう。

石の種類には十分注意した方が良いと感じます。具体的には、川で採れる丸い石をは、乾燥地域を連想させるドライガーデンには不釣り合いで違和感を感じさせてしまいます。

2.2 砂と砂利の使い方
砂と砂利は、ドライガーデンの風合いを決定づける要素です。これらを使って模様やデザインを描くことで、庭全体にアートのような美しさを演出できます。また、水はけや通気性にも気を付けつつ、慎重に選んで配置しましょう。

砂利の種類は、石と同様に産地には注意しましょう。

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第3章:ドライガーデンのデザインのコツ

3.1 趣味やライフスタイルを反映
ドライガーデンのデザインは、個人の趣味やライフスタイルを反映させることが大切です。例えば、アメリカンな雰囲気を出したいときには、サボテンを多用するよりも、小さなヤシなどを使うと、荒涼感を軽減させ、ポジティブなイメージを出すこともでき、庭がより一層自分らしいものとなります。

3.2 空間の構築
ドライガーデンは、空間の構築が鍵となります。石や植物の配置や砂の模様を用いて、異なるエリアを作り出し、それぞれの空間に特有の雰囲気を持たせる事もありです。くつろぎのエリアや散策路、アートの展示スペースなど、様々な空間を設けることで、庭の使い勝手が向上します。

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第4章:庭づくりのアイデア

4.1 ガーデンアートの導入
ドライガーデンにアートを取り入れることで、庭園が一層引き立ちます。石の彫刻やアート作品、(route66などの)ホーロー看板などを配置することで、庭が芸術の一部となり、訪れる人々に感動や驚きを与えることができます。

4.2 イベントスペースの構築
ドライガーデンは、家族や友人と過ごす場としても最適です。オープンエアのダイニングスペースやくつろぎのエリアを作り出し、様々なイベントやパーティーを楽しむことができます。

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結び:ドライガーデンで新たな庭園の魅力を発見

ドライガーデンは、砂と石、そして植物の調和がもたらす穏やかで荒々しい美しさがあり、そのデザインの幅広さが魅力です。これらを通して、庭園に独自のアートを表現し、自分らしい空間を作り上げてみましょう。ドライガーデンは、庭に新たな次元をもたらし、自然との共鳴を感じさせる魅力が詰まっています。

ただ、なかなか自分では想像する事ができない・・・アイディアがまとめられない・・・という方は、遠慮なくプロにご相談ください。

魅力溢れる和モダン庭園:日本の伝統と現代の調和

序章:和モダン庭園の魅力とは?

和モダン庭園は、日本の伝統的な庭園デザインと現代のライフスタイルが見事に調和した美しい空間です。

この記事では、和モダン庭園の魅力や特徴、デザインのポイント、そして庭づくりのアイデアについて詳しく解説していきます。

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第1章:和モダン庭園の基本

1.1 伝統とモダンの融合
和モダン庭園は、伝統的な日本庭園の要素と現代のデザインが見事に調和した美しい庭園です。石、水、植栽などの伝統的な要素が、モダンなアートや建築と融合して、新しい魅力を生み出しています。

1.2 自然との対話
和モダン庭園は、自然との対話を大切にします。季節の移り変わりや風景の変化を感じながら、庭園でリラックスすることができます。植栽の配置や庭のデザインによって、四季折々の美しい風景を楽しむことができます。

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第2章:和モダン庭園の特徴

2.1 石と砂の使い方
和モダン庭園では、石と砂が重要な要素となります。石の配置や種類、砂の質感などを工夫することで、庭に独特のアート性をもたらすことができます。また、石組みのパスウェイや小川なども、庭園にアクセントを加えるポイントです。

モダンを強調するために直線的なデザインを多めに取り入れるのは有意義です。

2.2 水の要素
水は和モダン庭園において欠かせない要素の一つです。小さな池や流れるような水路が、庭に静寂と調和をもたらします。石組みの滝や流れる水の音が、庭園に穏やかな雰囲気を演出します。

滝も、いわゆる自然石が積み重なった滝組ではなく、加工された金属の吐水口からキレイに流れる水を使って周囲の樹木を雑木にするなどのバランスを取ると面白いかもしれません。

2.3 植栽の工夫
伝統的な和の植物だけでなく、現代的な植物や花も取り入れることで、庭園に新しいエネルギーを注入できます。樹木や花壇の配置によって、庭に動きや奥行きをもたらしましょう。

特に落葉樹は奥への透過性も高いのでおすすめです。刈り込みで成形された樹木を使う事は、「和」から離れすぎてしまうので、あまりおすすめしません。直線を表現する際は植栽ではなく人工物で表現する方がバランスが取れると思います。

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第3章:和モダン庭園のデザインのポイント

3.1 空間の使い方
和モダン庭園のデザインでは、空間の使い方が重要です。庭園全体を通して、開放感や調和を感じられるように工夫しましょう。アウトドアのリビングスペースを意識すると、たとえそこで寛がなかったとしても、屋内と屋外との調和が図れるので、おすすめです。

3.2 照明の演出
夜間でも楽しめるように、照明の演出も考慮しましょう。和モダン庭園には、暖色で光量の少ない照明や、ライトアップされた植栽などがよく似合います。柔らかな光が、庭を優雅に照らし出します。

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第4章:庭づくりのアイデア

4.1 DIYプロジェクト
和モダン庭園は、直線や幾何学模様を多用しつつも、和風庭園の配置思想である「勢い」という見た目のベクトルに従って自由な発想で配置を楽しむのが魅力だと感じます。DIYする時もプロの仕事同様、まずは構想を固め、できれば図に起こし、硬いものから、大きいものから作製していけばまとまりのある庭になるかと思います。

4.2 季節ごとのアレンジメント
庭園の植栽やデコレーションを季節ごとに変えることで、常に新しい庭を楽しむことができます。特に下草として配置する1年草を自分好みにアレンジしていくのはおすすめです。場所や条件が合えば、山野草などを使ってみるのも良いかもしれません。

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結び:和モダン庭園の心地よい空間

和モダン庭園は、日本の美意識と現代の生活様式が見事に融合した、心地よい空間を提供します。石や水、植栽などの要素を工夫し、自分らしい庭園を創り上げてみてください。和モダン庭園は、四季折々の美しい風景と共に、あなたの日常を豊かに彩ることでしょう。

ただ、なかなか自分では想像する事ができない・・・アイディアがまとめられない・・・という方は、遠慮なくプロにご相談ください。

防草シート

防草シートとは、ウッドデッキの下や庭、玄関周り、駐車場など雑草の処理が面倒な場所や、雑草が生えてほしくない場所に敷くシートです。植物が成長するためには、日光、空気、水が必要ですが、防草シートにより日光を遮断することで草が生えにくくなります。そのため、遮光率の高いもののほうが、雑草が生えにくいということになります。除草シート、雑草防止シート、砂利下シートと呼ばれることもあります。

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防草シートの専門店もあれば、100円均一の店、DIYショップなど販売している場所も色々あります。また、防草シートと一口で言っても、素材も値段もさまざまです。大きな違いが構造で、大きく織布と不織布の2つがあります。

 

●織布とは

繊維を織り込んだシートです。価格が安いため特に広範囲に使用する場合はコストを抑えることができます。ただし、強度が弱いものが多く、耐久年数が低かったり、とがった草などは突き抜けたりしてしまうこともあります。

 

●不織布とは

繊維を織らずに、絡み合わせて作ったシートです。強度が高いものが多く、ある程度の厚みがあり高密度であれば、とがった草が生えるのを抑えることができます。耐久性が高いものが多いのですが、その分コストも高くなります。



防草シートには、いくつかの素材があります。ポリエステルは、コストは高いのですが耐久性も高く、熱や紫外線で劣化しにくいのが特徴です。ポリプロピレンは環境にやさしく、酸性、アルカリ性などの耐性があります。その分紫外線に弱いというデメリットがあります。ただし、変形、劣化しにくい耐候剤を合わせて作られたシートもあります。

ほかにも、シートの厚み、目の粗さ、硬さなど、さまざまな違いがあります。シートを敷く面積、上に砂利を敷くかどうか、とがった草が生える場所、駐車場用として使うなど、状況に応じて適した防草シートを選ぶ必要があります。

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防草シートの耐久年数は3年から10年ほどで、長いものだと15年というものもあります。注意したいのは、敷き方で耐久年数が変わってしまうということ。個人でも敷くことは可能ですが、敷く場所が平らでない場合や、選ぶ防草シートを間違えてしまうと、早い時期にシートが破れてしまったり、防草シートの効果を発揮しきれず、隙間やシートを突き抜けて雑草が生えてきたりしてしまうこともあります。防草シートの効果を最大限に引き出し、より長く雑草が生えないようにするためには、専門家に依頼するのもひとつの手です。

 

上の緑色のシートの写真は、当社でいつも使っている強力タイプの防草シートです。

非常に厚く、下からの突き破りに強いほか、紫外線に常時曝露していても劣化が遅く、シートの面積当たり材料単価は他のシートに比べて高いのですが、大変重宝しています。

下のグレー色のシートは不織布ではあるのですが、上の緑色と比べると耐久性が低く、紫外線にさらすと思ったような効果が見込めないことが分かっています。こちらは価格もお手頃な事もあり、砂利敷きとセットでご提案する際などで全体の価格を抑えたい場合などに使用しています。

飛石

飛石とは日本庭園などに、土を踏むことなく歩けるよう、飛び飛びに配置した表面が平らな石のことです。設置する際は、石を半分ほど地中に埋めます。歩きやすいよう、40~60cmほどの歩幅を想定して、一定の距離を置いて石を敷いていきます。
間を開けずに石を敷き詰めたものは、延べ段と呼ばれます。

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平安時代には、水の上に飛石を置いたとされています。その後、安土桃山時代になり、土の上に飛石が置かれるようになり、茶室の庭園の通称である露地(ろじ)に飛石が使われることが多くなりました。飛石に沿って客人が露地を鑑賞したり、飛石が茶室への導線となったりしたのです。

飛石には、いろいろなパターンの敷き方があります。飛石を敷くことを、打つともいうため、〇〇打ちという名称が多くあります。

 【直打ち(ちょくうち)】

すべての飛石を真っすぐに並べる敷き方。最もシンプルな方法です。

 【二連打ち】

2つの石をまっすぐに敷いたら、次の石を右もしくは左にずらして敷く敷き方。直打ちより変化があります。

 【三連打ち】

3つの石をまっすぐに敷いたら、次の石を右もしくは左にずらして敷く敷き方。直打ちより変化があります。

 【二三連打ち】

二連と三連を順番に、斜めになるように並べる敷き方。導線の方向を変える際にも使われます。

 【千鳥打ち】

左右交互になるよう、石を1つずつジグザグに敷く敷き方。この方法が一番歩きやすいと言われます。

 【厠掛け】

厠が空を飛んでいるように、3~4つずつ「く」の字に石を並べていく敷き方。

 【七五三打ち】

おめでたい数字として用いられる奇数「七五三」を利用した敷き方。7つ、5つ、3つという単位で並べていく打ち方です。近くには大きめの石を、遠くに小さめの石を敷くことで、遠近法により広く見せる効果もあります。

 【いかだ打ち】

石と石の途中に平行した二本の板状の石を並べる敷き方。2枚の石がいかだのように見えるためこのような名前になりました。

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これらの敷き方を組み合わせることもあります。ほかにも四連打ち、三連打ちと四連打ちを組み合わせた三四連打ちなどもあります。

導線として飛石を打っていくパターンも重要ですが、その石の種類や間隔に工夫をする事で、歩く人の様々な環境を変える事もできます。

例えば、回遊式庭園などで景色が今ひとつ良くなかったり、周りをあまり見てほしくないエリアだったりした時には、小さな石を連続的に据えると、歩く人は足下に不安を感じるので、自然と下を向いて飛石を渡る事になります。

飛石は、日本庭園で多く見られるため、和風のイメージがあるでしょう。しかし現在では、石の代わりにタイルやガラス素材の飛石を使うことで洋風に仕上げることもあります。ほかにも、ステップストーンと呼ばれる、天然石材とコンクリートの平板を合わせたものなども使われることもあります。

 

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