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有限会社舩越造園

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施工事例(進捗状況)

エクステリア&ガーデンフェア報告4

ポートメッセなごやで開催されたエクステリア&ガーデンフェアの報告第4弾。最近では建物に何らかの細工(特に穴あけ加工)をしてテラス屋根をつける事ができない現場が多くなってきました。

建物の壁面内部に排水構造がある住宅もあったり、保険の対象から外されたりと、様々な要因ではあるのですが、テラス屋根の需要は一定数あるので、各社そこは知恵の絞りどころだったかと思います。

で、その一つの結論がこれ。

エクステリア&ガーデンフェア報告

かつては(恐らく今も)四本足の自立型テラス屋根がこの問題解決の答えだったかと思いますが、片持ち梁カーポートと同じ技術を使って、外側の柱だけで屋根を支える構造を使って、テラス屋根をスッキリとさせる手法が、これからの回答になるのかなと感じました。

実際、建物側(手前側)に柱があると、別にそれほど邪魔になる訳では無いのですが、どうしても邪魔なような窮屈なような、そういう印象を受けないでもありません。
手前に2本柱が無いだけで、かなり開放的な印象を受けるので、価値は高いと思います。

エクステリア&ガーデンフェア報告

しかし、屋根が自由に揺れるので、例えば強風や地震などでグラグラ揺れた場合、屋根がガツガツと壁に当たってしまっては具合が悪い。さりとて当たらないように余裕をもって屋根と壁に隙間を開けると、そこから雨が降りこんで機能が果たせない。

で、上の写真が解決策になる訳です。ベロを取り付けようと。これならテラス屋根が建物に当たらないし雨も降りこまない。この部品の素材・形状の研究も相当頑張ったんじゃないかと感じます。

もう1つご紹介。
合わせガラスを使ったバルコニー柵です。

エクステリア&ガーデンフェア報告

透けています。2階だったらさぞかし迫力満点だろうなぁなどと無責任な事を考えてしまいますが、実際に2階のバルコニーに採用してもいいほどの安全性を確保しているようです。

建物全体の外観をグレードアップさせる事間違いなさそうですね。
いかんせん、庭屋さんにこの部材をどう使ったらいいのか?難しい所ですが、例えばタイルデッキのような硬質でクールな感じのテラスに合わせるとかかなぁと。

間違っても敷地境界にプレゼンする事は無さそうです(笑)

エクステリア&ガーデンフェア報告

POPがありましたので撮影。
ポリカーボネートも昔に比べて随分と質が上がりました。
住宅と外構の境目はもうあまり無い状態ですね。

販売時が最高点で徐々に住宅と共に劣化していく文化。皮肉な事を言えばそういう事になるんですが、住み継いでいくという概念そのものが滅亡しかけている現状、これが最適解という事なのですね。

ただ、時間経過と共に価値が上がっていく庭を造り続けたいなと強く感じますし、実行していこうと決意も新たになりました。

それでは次回をお楽しみに。

エクステリア&ガーデンフェア報告3

ポートメッセなごやで開催されたエクステリア&ガーデンフェアの報告。今回のフェアで特に目を引いたのは、各メーカーがこぞって展示していた、あの商品です。

エクステリア&ガーデンフェア報告

そう、それは宅配ボックス付きのポスト、いわゆる機能門柱でした。

そもそも機能門柱とは、表札、インターフォン、ポスト、玄関前照明などが一体化している商品のことを指します。

この機能門柱が出始めてから、もう20年ほど経つでしょうか。最近では、宅配ボックスも装備されたものが主流になりつつあります。

エクステリア&ガーデンフェア報告

フェアで展示されていた宅配ボックス付き機能門柱は、どれもボックス内が非常に大容量になっており、メルカリなどで購入した比較的大きな荷物でも問題なく格納できるようになっていました。

エクステリア&ガーデンフェア報告

セキュリティ面においても各社工夫を凝らしており、最近では厳重な二枚扉になっているものが多く見られました。

これにより、大きな荷物を入れることも可能になり、セキュリティも高めるという、現代のユーザーの要望に応える形となっています。

エクステリア&ガーデンフェア報告

上の投入口は従来通りの郵便受けとして機能し、下の投入口は宅配物用となっており、青くなっている部分を開けると大きく開いて荷物を置くことができます。そして、扉を閉めた瞬間には鍵も閉まるという、まるでホテルのオートロックのような仕様になっているのが特徴的でした。

これは私の個人的な推察ですが、宅配ボックス付き機能門柱は、この形状がデザイン性と実用性を兼ね備えた、ほぼ完成形に達しているのではないかと感じました。

というのも、展示会に出展していた各社のブースで、この宅配ボックス付き機能門柱を扱っているメーカーが出しているものは、全てと言っても過言ではないほど、この形状をしていたからです。

良く言えば、もはや外れの無い完成形、最終形態と言えるでしょう。
しかし、悪く言えば、どこも同じようなデザインになってしまっているとも言えます。

各社、ユーザーの声に耳を傾け、競合の商品を徹底的に研究した結果、このような形に決定したのでしょう。

今後は、安全性や表札、照明、色味やラッピングなどで個性を出していくのか、あるいは価格勝負に打って出るのか、いずれにしても、各社非常に難しいステージに入っているのだと思います。

しかしながら、宅配ドライバーの不足から始まった再配達問題まで、様々な問題が山積しているラストワンマイル問題に対して、エクステリア側で問題解決につながるような画期的な商品・デザインが出てくることを、私は切に願っています。

今回のフェアを通して、エクステリア業界の現状と未来について深く考える良い機会となりました。

それでは次回をお楽しみに。

エクステリア&ガーデンフェア報告2

ポートメッセなごやで開催されたエクステリア&ガーデンフェアの報告。いよいよ会場内各ブースの報告になります。

まずは堂々と入口の大きな区画に陣取る業界の雄、LIXIL(リクシル)からです。

エクステリア&ガーデンフェア報告

浮き段の下面にダウンライトを仕込んだ玄関ポーチ。
ほのかに下を照らす灯りが、玄関ポーチが本当に浮いているように見せます。

しかし最近流行なのでしょうか?様々なメーカーが様々な材質を用いて、浮き段の演出をしています。

私の記憶では、コロナ前にTOYO工業が御影石のステップを浮き段に見せる支持具が展示会で見た初めての商品でしたが、その後様々な支持方法が確立されていったのですね。

エクステリア&ガーデンフェア報告

横から見るとネタばらし。実際はこのようになっていまして、もはや浮いてすらいない、浮いているように見えるという造りです。

つまり安全性も、しっかり確保されています。

エクステリア&ガーデンフェア報告

今回の新コンセプト?といいますか外構にとって可能性を感じた商品は、小さなユニットをいくつも並べて樹脂デッキを形成するこの商品。

リクシル関連のエースデザイナーである古橋宜昌氏が満を持してデザインしたこの展示空間は、さすがだなと感じました。

エクステリア&ガーデンフェア報告

このように小さな正方形の樹脂デッキがいくつも繋がっており、時には植栽帯を空けながら、高低差で変化のあるデッキ空間を演出できます。

おしゃれな空間ですよね~!
フラワーポットも既製品です。樹脂デッキに色味を併せて統一感を出しているんでしょうね。さすが、芸が細かいです。

エクステリア&ガーデンフェア報告

その細かい高低差を実現しているポイントは、このアジャスター。
足場や事務用品なんかでは実用されているこの考え方、素晴らしい!と感じました。
ただ、これがLIXILのオリジナルなのかどうか・・・・・という点では、この後回る各ブースで頻繁にこのアジャスターが出てくるだけに、ちょっと疑問ではあります(笑)

それとこれ、もう販工店いらなくね?と思わずにはいられませんね。
自身の庭を、自分の感性でダイレクトに表現したいDIYerなんかは、もう涎垂の一品なんじゃないでしょうか。

それから、案外屋内にも良いかもしれませんね。
コンクリート打ちっぱなしな空間にこれを持ち込んで床を高くすれば、土足禁止エリアが作れますし、重量物はコンクリートへ直置きして周りは高低差を調節したり、夢の掘りごたつ空間を安価で実現できちゃうかも?LAN配線もスッキリ取り回せて隙間からケーブルも出せるので自由自在!?・・・夢は広がりますね~~~!

ただ、床下空間が害虫害獣の巣窟になるかどうかは・・・責任負いかねます(笑)

それでは次回をお楽しみに。

エクステリア&ガーデンフェア報告1

2025年5月15日、ポートメッセなごやで開催されたエクステリア&ガーデンフェアに向かいました。
このフェアは、エクステリアやガーデニング業界の最新動向を知る上で欠かせないイベントであり、毎年楽しみにしています。

エクステリア&ガーデンフェア報告

会場となるポートメッセなごやへは、名古屋駅からあおなみ線を利用するのが一般的なルートです。終点の金城ふ頭駅から徒歩でアクセスできるため、公共交通機関での来場が便利です。

私もあおなみ線に乗り、終点を目指しました。
駅からの道のりは、案内表示も整備されており、迷うことなく会場にたどり着けるはずでした。

しかし、実は少しばかりドジをしてしまいまして、立体通路を使えば階段の上り下りは最小限の1回で済むところを、駅を出てすぐに階段を下りてしまい、結局もう一度上り下りする羽目になってしまったのです。
些細なことではありますが、まあ少しばかりの運動不足解消になったと思うことにします(笑)

エクステリア&ガーデンフェア報告

会場へ向かう道中、目に留まったのは造成途中で中断していると思われる区画の風景でした。

広大な土地に盛られた大きな丘が、まるで巨大なオブジェのように防草シートで覆われていまして、その光景は、どこか異質な雰囲気を醸し出していました。

立体通路から観察してみると、防草シートには等間隔にピンが打ち込まれており、そのピンの周辺から雑草が顔を出しているのが分かります。

ワッシャなどで保護しても、ピンの穴はやはり雑草にとって格好の突破口となってしまうようです。自然の生命力には、いつも驚かされます。

さらに、日当たりの良い斜面では、防草シートの表面から唐突に雑草が生えている場所もありました。

これは紫外線による劣化が原因なのでしょうか。何の変哲もないシート面から雑草が力強く生えている様子は、自然の持つ破壊力と生命力を見せつけられているようでした。

防草シートも万能ではなく、自然の力には敵わないこともあるのだと改めて感じさせられました。

私が会場に到着したのは午前10時半過ぎでしたが、すでに会場を後にする人の姿もちらほら見られました。

おそらく、忙しい時間を縫って、最新の情報を少しでも早く手に入れようと来場したのでしょう。
その様子を見て、エクステリア&ガーデンフェアに対する期待感はますます高まりました。

多くの人が、最新の動向を肌で感じたいと思っているのだと実感し、私もこれから始まる展示会への期待に胸を躍らせました。

こういった会場までの道のりや周辺の風景だけでも、多くの発見がありました。

スケジュールに追われて動くいつもと違って、少し余裕をもって移動したときに目に入る何気ない景色の中に、自然の力強さや工夫の余地を見つけることができ、大変有意義な時間を過ごすことができました。

次回以降の記事では、実際に私が訪れたブースや展示内容について詳しくご紹介していきたいと思います。

このレポートシリーズが、皆さんの庭造りのイメージを膨らませる一助となれば幸いです。

現場進捗日誌 浜松市中央区M様1

本格的な和風庭園の施工依頼を頂きました。
いつもはサイトをご覧になって問い合わせをいただき、現況の確認とヒアリングからスタートなのですが、今回はお施主さんが当社の前を通りかかって「なんかいいなぁ」と思って下さり、ふらりと入って頂いたのがスタートとなりました。
とても珍しいご縁です。

話し込むこと20分。
次はご夫婦でみえられ、現状の写真や資料などを頂き、庭のご希望や問題点などを話し合い、様々お伝えさせて頂きました。

いつもはお客様宅に初手から出向いて、現地を拝見しながら話し合う形なのですが、実は当社にお越し頂けると、パソコンも充分に使えて大きなモニターで施工事例などをお見せできますし、必要な資料やカタログなども充実していて、思わぬイレギュラー的な話でも資料をお見せできるので、これはこれで有りなのかなーと感じました。

最初から家に来てもらうのは忍びないな、とお思いの方は当社の打合せルームにお越し頂いても大丈夫です。モデル庭園になっていて、実際の施工例も肌で感じ取れてお得ですよ?

さて、今回は2つのプランをご提示いたしました。
まず1つ目は奥行きのある直線をそのままストレートに生かしたプラン。

浜松市中央区M様1

和風庭園の手法では、奥行き感を出すために様々な方法があるのですが、元々本当に奥行きのある空間ではそれをストレートに表現できる方法があります。
真っ直ぐ奥へ伸びる直線が徐々に集約していく様子、同じサイズの同じものが、奥に行くにしたがって徐々に小さくなっていく様子、パースや絵などで使うこれらの技法をそのまま表現できれば、それはもう奥行き以外の何物でもありません。

細かい技法を使わないのでシンプルな庭にすることもできて、予算を押さえる事も可能です。

次に、曲線や変化を使って奥行きを楽しむ手法です。

浜松市中央区M様1

奥へ伸びる道も曲線を描きつつ、手前は大味のテクスチャから始まって、奥へ行くと細かい石貼りの道に変わり、庭木の蔭へ消えていきます。

また、庭内も若干高低差をつける事で、植栽エリアと道の明確な仕切になり、メリハリのある庭になります。

当然ですがこちらの案の方がご予算は高めになりますが、結果的にはお客様はこちらの案をお選びになりました。
非常に手間のかかる仕事の多い庭ですが、職人冥利に尽きる仕事になりそうです。

さて、先ほどのパースをCADに落とし込み、いくつかの変更を重ねて最終的に図化してみました。図の左は駐車エリア、下は駐車場に入るためのなだらかなスロープ(ピンコロという御影石の舗装)と一体化しています。

駐車場エリアとの仕切りはお施主さんの知り合いの建築屋さんが大和塀を作ってくれるとの事で、その塀ができてから施工に入る、という形で着工となりました。

次回以降、施工風景をご紹介していこうと思います。

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